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どっちを断るべきか悩んだけれど、リオくんに『カナメの身の安全が優先』と言われて柚乃との約束を断ることにした。
せっかく準備してもらったのに断るのは億劫だなって思ったけれど、だからってドタキャンするわけにもいかないし……。
「柚乃……」
「あ、要芽。用事終わったの?」
教室に戻って話しかけると、柚乃は笑顔で迎えてくれた。
この笑顔をくもらせちゃうのかなって思うと言いづらい。
でも言わないわけにはいかないからね。
「じゃあ明日のことなんだけど」
「あ、あのね!」
うれしそうに話す柚乃の言葉をさえぎって、私は大きく声を上げた。
「悪いんだけど、明日の約束キャンセルしたいの」
「え?」
「ごめんね、どうしても外せない用事ができちゃって……明後日に、とかずらせる?」
手のひらを合わせて頭を下げる。
悪いなって思ってることがちゃんと伝わるように。
でも柚乃のお母さんのキラキラ宝石コレクションもやっぱり捨てがたくて、別の日にってお願いもつけ加えちゃった。
どっちを断るべきか悩んだけれど、リオくんに『カナメの身の安全が優先』と言われて柚乃との約束を断ることにした。
せっかく準備してもらったのに断るのは億劫だなって思ったけれど、だからってドタキャンするわけにもいかないし……。
「柚乃……」
「あ、要芽。用事終わったの?」
教室に戻って話しかけると、柚乃は笑顔で迎えてくれた。
この笑顔をくもらせちゃうのかなって思うと言いづらい。
でも言わないわけにはいかないからね。
「じゃあ明日のことなんだけど」
「あ、あのね!」
うれしそうに話す柚乃の言葉をさえぎって、私は大きく声を上げた。
「悪いんだけど、明日の約束キャンセルしたいの」
「え?」
「ごめんね、どうしても外せない用事ができちゃって……明後日に、とかずらせる?」
手のひらを合わせて頭を下げる。
悪いなって思ってることがちゃんと伝わるように。
でも柚乃のお母さんのキラキラ宝石コレクションもやっぱり捨てがたくて、別の日にってお願いもつけ加えちゃった。



