宝石アモル〜呪いを祓う転校生〜

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 教室に入ると、永遠くんはもう登校していて朝の準備も終えていた。

「あ、おはよう。早いんだね」

 隣にランドセルを置きながらあいさつして、石の声が聞こえるようになったことをどう切り出そうかと考える。

 絶対に永遠くんの水晶が原因だろうけど、もし違ってたら「なに言ってんの?」って言われて終わりじゃない?
 変人あつかいされるのはなれてるけど、だからって進んでそう思われたいわけじゃないし。

 でも、私が聞く前に永遠くんの方から切り出してくれた。

「おっ、はよう……その、今日はちょっと要芽さんに話があって」

 少しどもりながらだけれど、言い出してくれて助かる。

「良かった、私も永遠くんに話があったんだ」
「そっか……じゃあ、ちょっと場所変えて――」

「永遠くんおはよう! 昨日の話なんだけどさー」

 永遠くんは場所を変えて話そうって言おうとしたのかな?
 でも立ち上がったところで香ちゃんに声をかけられちゃった。