そのころ、太政大臣様がお亡くなりになった。
源氏の君の亡き奥様の父君よ。
貴族社会で深く信頼され尊敬されていらっしゃった方だたから、帝もお嘆きになる。
これまで太政大臣様にお任せしていればよかった内裏でのお仕事を、今後は源氏の君がなさることになるの。
<忙しくなる。私に務まるだろうか>
と、気の重いことにお思いになった。
帝は十四歳。
お年よりは大人びていらっしゃるから、政治の面でご心配申し上げる人はない。
<とはいえ、太政大臣様がお亡くなりになった今、帝がお頼りになれるのは後見役の私だけだ。そろそろ出家して政治の世界から引退したいと思っていたが、他に帝の後見役になれそうな方はいらっしゃらない。当分出家は無理だろう。太政大臣様にはもっと長生きしていただきたかった>
と残念にお思いになる。
婿君としてご法要を行われる。
こういうとき、源氏の君は情が深くていらっしゃるから、実のお子様がた以上に丁寧なご法要をなさったわ。
源氏の君の亡き奥様の父君よ。
貴族社会で深く信頼され尊敬されていらっしゃった方だたから、帝もお嘆きになる。
これまで太政大臣様にお任せしていればよかった内裏でのお仕事を、今後は源氏の君がなさることになるの。
<忙しくなる。私に務まるだろうか>
と、気の重いことにお思いになった。
帝は十四歳。
お年よりは大人びていらっしゃるから、政治の面でご心配申し上げる人はない。
<とはいえ、太政大臣様がお亡くなりになった今、帝がお頼りになれるのは後見役の私だけだ。そろそろ出家して政治の世界から引退したいと思っていたが、他に帝の後見役になれそうな方はいらっしゃらない。当分出家は無理だろう。太政大臣様にはもっと長生きしていただきたかった>
と残念にお思いになる。
婿君としてご法要を行われる。
こういうとき、源氏の君は情が深くていらっしゃるから、実のお子様がた以上に丁寧なご法要をなさったわ。



