源氏の君は西の離れに行かれたけれど、すぐに紫の上にお会いになる気にはなれない。
縁側で横になって、女房たちに世間話をおさせになる。
ぼんやりと聞き流しながら、
<この年になっても難しい恋ばかりに夢中になってしまう。内大臣という高い身分にはふさわしくないことだ。しかし若いころだったら、女御様を無理やり手に入れていたかもしれない。少しは分別がついたということだろう>
とお思いになる。
縁側で横になって、女房たちに世間話をおさせになる。
ぼんやりと聞き流しながら、
<この年になっても難しい恋ばかりに夢中になってしまう。内大臣という高い身分にはふさわしくないことだ。しかし若いころだったら、女御様を無理やり手に入れていたかもしれない。少しは分別がついたということだろう>
とお思いになる。



