二匹の神使な妖獣からの溺愛が止まない

そのとき、「ただいまー」と莉子の帰って来る声がした。



「どうしたの?」



莉子があたしたちが集まってるのに気が付いて近寄って来る。



「煌くん怪我したの? って…うわっ、そんな古い救急箱、どうするつもり…?」

「莉子、こういう怪我の場合どれ使えばいいんだっけ」

「絆創膏だけど…こんな古いの使っちゃダメだよ。あたしが持ってるやつあげる!」



そう言って莉子が自分が持ってるカバンからガサゴソとバンソーコーを出して煌に貼った。



「おお~」



あたしと煌は2人でパチパチと拍手する。



そんな中、蘭は面白くなさそう。



莉子のことを嫌いなはずではないと思うけど、この家に住むのがとにかく嫌みたい。



『仲良くして』って言うと『惺音ちゃんの頼みならね…』と渋々言うけど、仲良くしてる気配は特にない。



あたしはそんな蘭を後目に、テレビを見ようと妖力でリモコンを手に取ろうとした。



でも当然リモコンは手元にやってこない。



「…。蘭、リモコン取って」

「はい、どうぞ」

「もう、こんな不便なのを人間は常時やってるわけ? 信じらんない!」



あたしがそう言って怒ると莉子が苦笑いした。



「それがあたしたちにとっての普通だから不便なんて思わないよ」



はあ…。



あと3週間…。



長すぎる…。



あたしがソファにどっかりと座りながらチャンネルを回していると、煌がおもむろにあたしのリモコンを取り上げた。



「何するの!」

「もう少しで試験だろ。勉強するぞ」

「勉強~…? そんな気起きない…。あたし勉強しなくても頭いいもん…」

「いいからやるぞ!」