二匹の神使な妖獣からの溺愛が止まない

「1か月って長いよ~」

「あと3週間か…。今度ある定期試験の日程にも被るな」

「そうだよ…。消しゴム落としたら人間みたいに先生に拾ってもらわないといけないわけ?」



帰り道に歩きながらあたしは煌と蘭にブツブツと文句を言う。



試験中に消しゴムを落としたら普通妖力で拾うけど、妖力の使えないあたしが手で拾おうとしたらカンニング疑われるじゃんね。



「痛っ」



そんな話をしてたら、向かい側から走ってきた車に弾き飛ばされた小石があたしの脛を襲った。



も~、うっすら血まで出てきた…。



妖力があればその前にガードできたよ~…。



最悪だ!



「大丈夫か?」

「大丈夫?」



2人が大げさにもあたしの脛を心配そうに見てしゃがみこんだ。



「大丈夫だよっ」



あたしはツッこむ。



うちの神使たちは過保護だ。



煌があたしの傷口に手をかざした。



それからそのままその手をさっと包んだ。



瞬間消える痛み。



「ちょっと!」



あたしは煌の手のひらを開かせる。



煌の手のひらにはさっきのあたしの傷が移ってる。



あたしくらいの妖力があれば傷を消すこともできるけど、煌の妖力じゃ移動が限界。



も~、ここまですることないのに…。



「早く帰るよ!」



あたしは煌の手を引いて蘭を急かして家に早く帰った。



「ただいま! 人間用の救急箱あったよね!? すぐ持ってきて!」



帰ってメイドに命ずる。



メイドは慌ててうなずいて救急箱を探しに行った。



救急箱なんて使うことないからどこにあるのやら…。



しばらくしてメイドが救急箱を持ってきた。



あたしはそれを受け取って開く。



ん~、だいぶ古そう…。