二匹の神使な妖獣からの溺愛が止まない

そして、もう一つびっくりすることが起きた。



ある日、ピンポンと屋敷のチャイムが鳴った。



メイドさんが玄関に行ってから、すぐに俺らのいる居間に戻ってくる。



「惺音様のお友達と申す方が…」

「友達…? いないけど…」



惺音ちゃん…。



悲しいこと言うじゃん…。



「小西莉子様と名乗っていらっしゃいました」

「莉子!?」



俺たちはその言葉に玄関に向かった。



そこには、大荷物を持った莉子がいた。



笑顔の莉子は俺たちにぺこっとお辞儀をする。



「なんでもするのでここに住まわせてください!」

「はあ…?」



3人で顔を見合わせた。



莉子が何を言っているのか分からない。



「あの妖怪がいた部屋で怖くて眠れないし…元々あそこの施設から早く出たかったし…何より、憧れてたこのお屋敷が惺音ちゃんの家って知って、あたしたまらなくなって施設を飛び出しちゃったの…」



惺音ちゃんが目を大きくした。



それから莉子に近づく。



「莉子は…親がいないんだったよね?」

「うん…」

「あたしも親とはずっと会えてない。居場所がないんでしょ」



惺音ちゃん…?



まさか、莉子を屋敷に住まわすつもり…?



俺は反対だよ!?



「ここで良ければ…ずっといる?」

「いい…の?」



惺音ちゃんの言葉に俺と煌くんはポカン。



俺はたまらずに声をあげた。



「惺音ちゃん! 俺はいや!」



俺の家族はこの2人だもん!



この輪を乱されるのは、耐えられないよ!



だけど惺音ちゃんは俺の言葉に優しい顔で首を振った。



「蘭。お願い」



俺は煌くんを見た。



煌くんも反対してくれるよね…?



でも…。



「惺音が決めたことなら俺は反対しない。俺は惺音の神使だからな」



煌くんの役立たず!



結局、その日から莉子がうちに住むことになった。



どうなるの、俺の生活…。



大好きな家族団らんは!?



惺音ちゃんは妖力没収だし…。



不安なことばかりだよ~…!