二匹の神使な妖獣からの溺愛が止まない

~惺音~

「お兄ちゃん?」

「うん、そう、今日会いに行こうと思って」



幸せすぎた誕生日からしばらく。



昇降口で靴を履き替えていたあたしは2人に言った。



「お前兄がいたのか」

「うん、400歳年上のね。父親違いだけど」



あたしは2人に説明する。



あたしの父親は行方知らずの元神使の狐だけど、兄の父親は山神。



お母さんとその山神は恋仲ではなかったみたいだけど、子孫を残したいとお母さんに懇願して生まれたのが兄の宇迦山(うかのやま) 和音(かずね)



一応和音自体も位は高くないけど神ではある。



あちらの世界に行くとだいたい訪ねてよく一緒に遊んでもらっていた。



兄っていうより親戚のお兄ちゃんって感じだけど。



「でもなんで今日?」

「そういえば入学してから挨拶行ってないなーと思っ…はっくしょん!」



あたしは話しながら思い切りくしゃみをした。



最近軽い風邪を引いてくしゃみと鼻水が止まらない。



力のコントロールが苦手なあたし。



くしゃみをするたびに一瞬耳と尻尾が現れる…。



これ人間に見られたら普通にやばいよね…。



煌と蘭がさりげなくガードしてくれてるんだけどさ…。



おまけにあたしたち狐は換毛期。



くしゃみをするたびに毛があたりに飛び散る…。



ここに生物学者がいたら街なかに狐が現れたなんて言われちゃうよ…。