二匹の神使な妖獣からの溺愛が止まない

「よくできましたー」

「へへん」



蘭は得意げ。



でもすぐに手の中の瘴気を見て首を傾げた。



「でもこれどうしよう。このまま捨てるわけにいかないし…」

「貸して」



あたしは蘭から固まった瘴気を受け取る。



あたしも狐の姿になり、そのままその瘴気を人差し指で上からトン、と触れた。



その瞬間、消えて薄くなる瘴気。



「おお~」



今度は蘭がパチパチと拍手してくれる。



でも、あたしは今の地味な動きでも、瘴気を消すっていうそこそこの妖力を使ったから、やや足元がふらつく。



「大丈夫?」

「大丈夫大丈夫」



そのとき、あたしのスマホが鳴った。



煌からだ。



「もしもし」

≪今どこだよ≫



イライラした煌の声。



そりゃそうだよね、診察室から出たらあたしたちが突然消えてるんだもんね…。



「ちょっと野暮用で…」

≪ったく…。碧はタクシーで返したから。ヒビ入ってるだけだった≫



そっか、帰っちゃったのか…。



友達になるタイミングもなく…。



「今そっち行く」

≪ん、早くしろよ≫



あたしたちは元の姿に戻って煌の元に戻ろうとした。



って…ん?



あたしは何か視線に気づく。



視線は上からだった。



上の病室から…あたしたちを見る視線…。



女の人…?