二匹の神使な妖獣からの溺愛が止まない

「いいよ、煌一人じゃ大変そうだしあたしも行く」

「でも…」

「どうせ暇だし…」



今ここで龍ヶ峰くんと仲良くなっておけば友達も増えそうだし…。



っていう気持ちは押し隠し、あたしたちは龍ヶ峰くんに付き添い近くの総合病院までやってきた。



着いた病院は…なんていうか…嫌な雰囲気。



病院っていう性質だからかな…悪い瘴気が漂ってるような…。



3人も何か感じてるみたいできょろきょろしてる。



それでも龍ヶ峰くんの名前が呼ばれたので龍ヶ峰くんは煌に支えられながら診察室に入って行った。



あたしは待ちながら、その瘴気がどんどんと濃くなるのを感じる。



近づいてきてる…。



多分、あたしたちの妖力に反応してるんだ…。



蘭は不安そうにあたしの腕をぎゅっと握る。



「俺が守るからね?」



そう言ってくれてるけど、あたしは苦笑。



蘭が一番ビビってんじゃん!



あたしは立ち上がった。



このままじゃ多分良くない。瘴気の正体を探しに行く。



肌で感じる瘴気の感覚を頼りに病院内をぐんぐんと進む。



そして、中庭に出た。



ここだ…。



瘴気の正体。



それは、病院の庭にある1本の大きな桜の木。



病院の中の悪い気を吸ったまま成長して、巨大な瘴気の温床になったんだ…。



「蘭、これどうにかできる?」

「やってみる」



蘭は、周りに誰もいないのを確認して、鸞の姿になった。



それから息を吸って、桜の木に手をかざす。



そのまま手をぎゅっと指折り握って瘴気をひとまとめに手中に収めた。



鮮やかな手さばき!



あたしはパチパチと拍手。