二匹の神使な妖獣からの溺愛が止まない

HRが終わると、人魚が珍しいのか、何人かが音琶の周りに集まっていた。



「ねえ、人魚って魚は友達ってほんと?」

「何ですの、その質問。あなたたちと同じですわよ。あなたたちが食べるような魚は食べるし、食べないような魚はペットや観賞魚に」

「へ~、おもしれ~」



ツンとした態度の音琶。



やっぱ惺音もあそこまでじゃないけど態度がでかいし、姫ってああなるんかな…。



なんて考えながら惺音の方を見ると、じとっとした目を返された。



「なんか失礼なこと考えてるでしょ」

「なっ…考えてねえよ」

「九尾狐の勘は鋭いの」



侮れねえ~…。



それからホームルームは終わり、今日はもう帰るだけ。



「蘭~、帰ろ~」



蘭の教室に2人で行った。



って…。



「お! 惺音ちゃん! 帰るか~。じゃあね! みんな!」



蘭の周りには男女問わず(ひと)がたくさん…。



この短時間でもうこんなに友達ができたのか…。



さすがだ、蘭…。



「蘭、学校どうだった?」

「学校って楽しいね! 友達もできたし!」

「あたしなんて変な人魚に絡まれただけで終わったよ~…。友達なんてできない…」

「あはは、ドンマイドンマイ」

「蘭ばっかりずるい!」



惺音がそう言って蘭の肩を叩く。



蘭が笑いながらその手を止めて惺音を見た。



「でも、本当はやっぱり惺音ちゃんと同じクラスが良かったな」

「蘭…」

「惺音ちゃんと同じ学校生活送りたかったよ」



その真剣な言葉に、惺音が一瞬顔を赤くした。



ああ…まずいまずい。



俺は間に割って入って惺音の肩を抱いた。



「さ、まっすぐ帰るぞ~」

「ねえ! 今良い雰囲気だったのにー!」



蘭が後ろで騒いでるけど知らん知らん。



俺たちはドタバタしながら家までの道を歩いた。