二匹の神使な妖獣からの溺愛が止まない

だけどその女は惺音を気にせず俺の方を見て言った。



「わたくしの神使にならなくて? 見目の良い男をぜひ神使に迎えたいものだわ」



何言ってんだこいつ…?



後ろの男2人を見ると沈痛の面持ち。



「俺は生臭い奴は嫌いだ」



俺はそう言った。



女は顔色を変えて怒り始めた。



「なんですって!」



惺音は笑いをこらえてる。



そのとき、担任と思われる男が教室に入ってきた。



俺たちを見て不思議そうにしてる。



「何やってるんだ? 席に着いてー」



その言葉に、惺音の手を引いて席に着いた。



偶然にも、俺と惺音の席は前後。



担任が話し始めた。



担任は柴犬の妖で。



「学校の犬とはよく言ったもので、私はまさに犬のごとく学校のために働いてるんですよ」



なんてダークなジョークをかましてくる。



まあ悪い奴ではなさそうだ。



それから一人ひとりに自己紹介をさせた。



クラスには色んな妖がいた。



成金娘の猫もいれば大蜘蛛もいるし、龍なんかも。



それからさっきの女。



東風崎(こちざき) 音琶(おとは)ですわ。実家は海の中ですけれど、こちらに留学してきましたの。れっきとした人魚の姫ですわ」



偉そうにしていた割に、知らない小さい海の人魚姫だった。



ちなみに、供に連れていた2人の男はイルカとジュゴンで、音琶の妖力で人間の姿にしているが神使的な立場らしい。