二匹の神使な妖獣からの溺愛が止まない

~青蘭~

莉子と結婚して10年が経った。



30歳。



惺音ちゃんたちは若いままだけど、俺たちはきちんと人間らしく歳を取っていて。



体力だって落ちてきたし、肌のうるおいだってちょっとイマイチ。



それが俺にはすごく嬉しい。



息子の遼太郎(りょうたろう)は6歳。



こうやって俺たちは短い一生を命で繋いでいくんだ。



そして今日は、俺たちが引っ越す日。



長い間出ていた惺音ちゃんたちの屋敷にもう一度住むんだ。



惺音ちゃんにいつでも帰ってきていいと言われ、心が動いた。



この十数年、自分たちの人生を歩もうと莉子と2人でやってきた。



遼太郎はもうすぐ小学校に入学する。



もう十分人間界で地に足は着いた。



これからは俺たちの思い出の詰まったあの屋敷で暮らそう。



そう莉子と決めた。



「惺音ちゃん! 煌くん! それに翠ちゃん! 来たよー!」



屋敷に入ると笑顔で惺音ちゃんたちが迎えてくれた。



「待ってたよ!」



遼太郎は「すごい! ここが今日から俺の家!?」とはしゃいでいる。



この屋敷には何度も来たことがあるけど、今までの狭いマンションと比べると格段に大きいこの屋敷。



そりゃあテンションも上がるよね。



「遼太郎の部屋はここ」



惺音ちゃんが真っ先に遼太郎の部屋を案内してくれる。



「うわあ!」



遼太郎の顔がキラキラ輝いてる。



広い室内に大きなベッド。



マットレスの上で飛び跳ねる。



でも…。



「俺…ここで一人で寝るの…?」



寂しそうな顔…。



遼太郎は甘えん坊だ。