二匹の神使な妖獣からの溺愛が止まない

「あああ…いったあああい」

「惺音様、頭が見えておりまする! このまま一気に行きますじゃ!」



産婆が惺音に声をかけた…。



そして…。



陣痛から約30時間。



俺たちの子供が、この世に誕生した……。



元気な女の子。



名前は…。



(すい)



2人で決めた。



俺たちだけの宝物だ。



惺音の色に似て赤毛を持つ小さい一尾の狐。



かわいい。



かわいすぎる。



「目に入れても痛くないは本当だな…。まじで入れちまうか、目に」

「何言ってんの…」



養育する神は惺音の母親に決まった。



稲荷神様自らが骨を折ってそうしてくれたらしい。



一週間だけ俺らの元に置いていいと言われ、少ない親子の時間を楽しむ。



長時間の出産を終え、体力もない惺音は人間界に帰れない。



親父が特別に計らって蘭と莉子ちゃんをこちらの世界に連れて来てくれた。



「惺音ちゃん!」

「蘭! 莉子!」

「おめでとう~!」



蘭と莉子ちゃんは部屋で寝ている翠の顔を見てメロメロになる。



「翠ちゃんかわいすぎ…」

「かわいいだろ」

「煌くんの子と思えないくらいかわいい! 惺音ちゃんの血100%なんじゃない?」

「おい、ふざけんなよ」



なんて久しぶりの蘭との喧嘩も惺音たちはニコニコと見てる。