二匹の神使な妖獣からの溺愛が止まない

「蓮麻、下がっていなさい」

「しかし…」

「お叱りは私が受けます」



その言葉に恭しく蓮麻が引き下がった。



「惺音、また会えて嬉しいわ。子供ができたそうね。今日はどうしたのかしら」

「お母さん…助けて…」



あたしは泣きながらお母さんに訴えた。



お母さんはびっくりしたような顔をして、あたしたちを社の中に入れた。



あたしはさっきあったことを泣きながら話す。



お母さんはあたしの背中をゆっくりとさすって。



そのぬくもりがお母さんなんだって分かる。



「惺音…これは今だから言えることだけど」

「うん…」

「私は…あなたの父親が罰されたとき、何も抗うことができなかった。それを今でも後悔してる。今でもあたしはあの人のことが忘れられないの…。今ごろどうしているかしら、ちゃんとご飯は食べられている? そんなことばかり考えてしまう」

「お母さん…」



お母さんは涙ぐんでいた。



お母さんの父親への想いなんて、当たり前だけど初めて聞いた…。



そんな風に思ってたなんて…。



お母さんはあたしの頬に手をやった。



「あなたに私みたいな思いはさせない。私に任せなさい」

「お母さん…」

「さあ、行って。これ以上あたしと会っていることがバレてしまうとまた弱みを増やすことになるわ」

「お母さん…ありがとう…」

「あなたの子供、楽しみにしているわね」



そう言ってお母さんは微笑みを残し社殿の奥に消えて行った。