二匹の神使な妖獣からの溺愛が止まない

その日、あたしは急に衛府から招喚があった。



安定期に入ってからと、まだ妊娠のことは伝えていない。



新しい任務に関する呼び出しだと呑気に煌と衛府へ向かった。



衛府の門前に出てきたのは定毘古。



その顔は渋かった。



「君たちに関するよからぬ話があってねぇ」



その言葉にあたしは拳にぐっと力が入った。



ついついかくのは冷や汗。



「新たな生命の不吉な胎動を感じると言う神がいる。それでどういうことか調べてくれと頼まれてね。探っていたら君たちにたどり着いたんだ」

「…」

「君のお腹には子がいる。そうだろう? そしてその父親は神使の狐だ」

「お言葉ですが」



あたしは背筋を伸ばした。



「神使と言っても厳密にはあたしは神ではないですし、こちらの狐もただの従者。掟破りにならないと思いますが」



あたしが言うと、定毘古は困った顔をして頬に手を当てた。



「それは神々の前で言ってくれないか。実はもう集まっててね」



なんですって…?



そのまま連れていかれた衛府の中。



大広間に通されると、定毘古の言う通り、大広間では神々がひしめき合っていた。



あたしたちが現れると一斉にこっちを見る。



さすがにちょっとひるむ…。



ていうか普通につわりで体調悪いし…。



勘弁してよ…。



煌が心配そうにあたしの顔を見て、医者から出されたつわりの薬を出してくれる。



あたしはそれを一気に飲んだ。



ちょっとましになる…。