二匹の神使な妖獣からの溺愛が止まない

「惺音、いいぞ」



惺音ちゃんはうなずいて、緊張の顔をして俺の方に歩いてきた。



そして俺の胸に手を当てる。



「蘭、準備はいい?」

「いつでもOKだよ」



惺音ちゃんは大きく息を吸った。



右手を大きく俺の頭の上で一回転させる。



そして、俺のおでこに息をそっと吹きかけた。



すると…。



たちまち俺の体が熱くなる。



心臓がドクンと大きく跳ねる。



背中とお尻がどんどんと軽くなり、足の力が抜け、呼吸が薄くなってきた。



「ハァ、ハァ…」

「蘭!」



その場に膝をついた。



息をしていられない。



ぼんやりする視界の中、みんなの顔が見える。



ここで死ぬ…?



それでもいいや。



幸せな世界が見れたから。



でも…。



「蘭! 死なせないよ!」



惺音ちゃんがそう言って俺の胸にもう一度手を当てる。



そして俺の口を自分の口でふさいだ。



「…ハァッ」



瞬間、息が吹き戻る。



「蘭…!」

「惺音ちゃん…ありがとう」

「良かった…」



惺音ちゃんは泣いていた。



莉子も煌くんもホッとした顔をしている。



俺は自分の背中を見た。