二匹の神使な妖獣からの溺愛が止まない

「惺音…っ」



避けようとするが、惺音は強い…。



まともに攻撃を何回か食らい、俺はボロボロ…。



「莉子、外に出てて!」



蘭が怯えてる莉子ちゃんを部屋の外から出した。



「蘭、お前も外に出てろ! メイドも誰も入れんなよ。惺音は絶対おかしい。医者を連れてこい!」

「でも煌くん一人じゃ…!」

「俺は大丈夫。いいから行け!」



蘭がうなずいて外に飛び出していった。



俺は内側から鍵を閉める。



惺音は正気を失ったままテーブルの上の皿をなぎ倒す。



獣に戻ったような惺音…。



どうしたらいい…。



なんでこうなった…?



惺音の九尾に炎が宿る。


その炎が食堂中に広がる。



「惺音、やめろ!」



言いながら、俺は自分の狐火をぶつけてその火を消す。



惺音が俺に飛び掛かった。



長い爪で俺の脇腹を割き、尻尾で俺のことを締め付ける。



「くっ…」



このままだと、俺が死ぬ…っ。



脇腹からは血があふれてくる。



惺音に傷をつけることはできない。



どうする…。



俺にできることは…。



血まみれの手で、思わず惺音を抱きしめた。



惺音の体がピクッと反応した。



「惺音、お願いだ、静まってくれ…」



そのまま強く抱きしめると、惺音の動きが止まった。



俺のことを締め付ける力も弱くなる。



そして惺音は…再び気を失った。



俺もそれと同時に気が付いたら意識を失っていた――。