二匹の神使な妖獣からの溺愛が止まない

「俺がいなくても…惺音ちゃんは、大丈夫?」

「アハハ、ダメかもね? でも生憎あたしには忠実な神使(しもべ)がもう一人いるから。なんとかなるよ」



惺音ちゃんがそう言うと煌くんが『シモベ』という言葉に反応して「おい」と突っ込みを入れた。



それから煌くんが俺を見る。



「お前ひとり抜けても俺が惺音を守り切るからどうってことねえよ」

「そんな言い方しなくてもいいじゃん! 俺がいなくて泣いてもしらないからね!」

「ハハッ、まあ見てろよ」



煌くんといつもみたいに喧嘩して。



俺はいつも通りのそれがなんだか心地良かった。



それから莉子が自信なさそうに惺音ちゃんの手を取った。



「惺音ちゃん…あたしがここに来たせいで、惺音ちゃんを煩わせてる…?」

「そんなことない! 莉子がここに来てくれて、家族になってくれて、感謝してるよ。莉子のこともすごく大事。幸せになってほしい」



惺音ちゃんが莉子のことも抱きしめた。



俺たちきっと、愛にあふれた家族だよね。



みんなのことが大好き。



みんなと出会えて良かったよ。



こうして、俺の卒業後の進む道が決まった。



卒業まで、惺音ちゃんの神使を務め切る。



そして、卒業したら、莉子のことを全力で守るんだ。



暗かった未来への道に少し光が差した気がした。



まだまだ不安なこともあるけど…俺、頑張るよ。



莉子の手をぎゅっと握って見つめ合った。



お互いに笑い合う。



この笑顔を守っていこう。



俺の覚悟だ。