二匹の神使な妖獣からの溺愛が止まない

「莉子にね、見せたいものがあるの」



そう言って大広間まで手で目隠しをして連れていく。



ゆっくりと手を離して…。



「うわあ…!」



莉子の顔がキラキラと輝いた。



ん~、その反応!



見たかったものそのものだよ!



「どうしたの、これ!?」

「俺が惺音ちゃんにお願いして用意しました~!」

「蘭くんが用意してくれたの!?」

「うん、飾るのも頑張ったよ!」

「すごい嬉しい~…!」



喜ぶ莉子があまりにもかわいいので抱きしめた。



そこに、惺音ちゃんと煌くんが入ってくる。



「莉子、おかえり!」

「俺も飾るの手伝ったのに手柄独り占めしてんじゃねえよ」



も~、煌くん…。



「今いいとこだったのに…」

「悪かったな」



俺たちのやり取りに莉子と惺音ちゃんは笑ってて。



「そういえば惺音ちゃん、九十九神? はいいの?」



莉子が思い出したように惺音ちゃんに言った。



「ああ、あれは何十年も使い続けないと宿らないからまだ平気。でも宿らないように毎年あたしがお祓いしてあげる」

「九十九神って神様じゃないの?」

「『神』って言うのは人間が勝手に言ってるだけだからね。実際は神なんかじゃなくて、物が精霊化したものだから。悪いことするやつがたまにいるの」

「ふーん…ありがとう!」



莉子は夢見心地な気分で雛飾りを見てる。



やっぱその顔が見れて幸せ。



莉子の嬉しそうな顔が俺にはすごく嬉しかった。



それから莉子は毎日大広間まで行ってお雛様を見てる。



「そんなにお雛様好き?」

「うん! お雛様も好きだけど、何より、蘭くんやみんなの気持ちが嬉しいの!」



ん~かわいい。



俺は莉子の顎に手をかけて、そっとキスをした。