二匹の神使な妖獣からの溺愛が止まない

あたしたちの班は…牡鹿キノコという食材の調達。



鹿の角のように()が生えたキノコだ。



指定された山に行って採るように言われた。



「嫌ですわ、山登りなんて。服が汚れますわ」



音琶が山に入りながらぶつぶつ文句を言ってる。



「でも自分で採ったキノコなんて絶対うまいぞ~? 服はあとで俺がきれいにしてやるから」



龍ヶ峰くんがさわやかな笑顔で言った。



「それもそうですわね…!」



音琶が顔をほころばせた。



音琶って本当に龍ヶ峰くんが好きなんだね…。



「あっ、あった!」

「お~、ほんとだ」

「これは?」

「それはよく似てるけど毒キノコだろ」



あぶな!



先生! 毒キノコと間違えやすいキノコ採らせるなんてなしでしょ!?



でも一応指定されたキノコは収穫した。



意気揚々と宿に戻る。



その日の夜に出た牡鹿キノコの天ぷらはめちゃくちゃおいしくて。



なんか修学旅行、楽しい気がしてきた。



次の日からは、衛府を案内されたり、閻魔の政庁に行ったり…。



知り合いが多いから、その先々で挨拶されるたびに周りの生徒に変な顔で見られた。



気まずい…。



でも3日目に行った龍宮城は楽しかった。



すごい豪華な宮殿!



鯛やヒラメの舞い踊りを見せてもらったり、乙姫に歓待を受けたり…。



「碧」

「おー、姉ちゃん、久しぶり」



龍宮城は龍ヶ峰くんの実家。



浦島太郎で有名な乙姫は龍ヶ峰くんの姉だった。



乙姫が、龍ヶ峰くんの隣にぴったりとくっついてる音琶を見た。