二匹の神使な妖獣からの溺愛が止まない

「キスして…」



煌が言った。



赤い顔のまま、顔を近づけてそう言う煌。



いつもだったらそんなこと出来ない。



だけど…煌の表情のせいか、海の魔法か。



あたしは煌の唇にそっとキスを重ねた。



もう一度抱きしめられると、心地の良さがあたしを襲う。



「はあ…外じゃなきゃ絶対襲ってた…」

「…」

「浴衣もこんなに脱がせやすそうなのにな?」

「バカ…」

「部屋…戻るか」



煌が立ち上がったので、あたしも慌てて立ち上がる。



もう少し一緒にいたかったな…。



なんて…やっぱりあたしには言えない…。



旅館に戻った。



あたしは莉子の待つ部屋に戻ろうとする。



って、あれ?



煌があたしを自分の部屋に引っ張った。



「こ、煌…? 蘭が…」

「蘭ならいないよ」

「え?」

「蘭は今莉子ちゃんとこ」



その言葉通り、中には誰もいなくて。



「今から2人きり、朝まで一緒」



だ、だまされた…。



だけど…。



煌のキスがあたしの思考を止める。



このまま…2人きり。



それで良いと思った。



それが良いと思った。



あたしたちはひたすらキスを続けて。



このまま時間を止めたいくらい、あたしは幸せだった。