二匹の神使な妖獣からの溺愛が止まない

「3人に褒美を取らせます」

「褒美!」



喜んだのは青蘭だった。



あたしはコラッと青蘭を制す。



定毘古は笑った。



そして、あたしたちの目の前に小瓶が3つ出された。



小瓶の中にはそれぞれ小さな丸い玉が一つ。



青蘭の前に出された玉は青、煌の前には白、あたしの前には赤の玉。



「これは妖丹(ようたん)。これを飲むと、あなたたちの妖力は強くなり、安定します。もしこれからもこうやって衛府のために働いてくれるのなら、同じように妖丹を差し上げます。飲めば飲むほど、君たちの妖力は確固たるものになる」

「衛府のために…?」

「今回のように悪い妖を引き渡してくれるだけでいい。たまにはこちらから要請することもあると思うけど、こちらでできることはこちらで進めるよ」

「あたしたち、衛士(えじ)じゃないですけど…」



あたしは困惑気味に返す。



衛士っていうのは衛府で働く妖のことね。警察官みたいなもの。



「そんなに気負わなくていいよ。妖丹欲しさにちょっと手助けしてくれるくらいの気持ちで」



定毘古は穏やかに言った。



あたしは目の前の妖丹をじっと見た。



妖丹の噂は聞いたことがある。



一粒で目がくらむくらいの高級品。



それを飲めば、たちまち妖力の質を上げるって…。



あたしが力を使いすぎてすぐに体力を失うのも、これを飲めば治る…?



それに、何より。



あたしは左右に控えている煌と青蘭を見る。



あたしを大事に守ってくれるこの2人に恩返しをすることができる…。



あたしは定毘古に両手をついて頭を下げた。



「ありがたく頂戴いたします」



定毘古は優しい笑顔を崩さなかった。



それから衛府を後にしたあたしたちは、その足で閻魔の政庁にも訪れた。



すぐに閻魔の前に通されると、閻魔はふっと笑った。