二匹の神使な妖獣からの溺愛が止まない

「もう輸血パックの血は飽きた! 少しでいいから君のその上質な血を飲ませてくれ!」



惺音は呆れた顔をしてアランのことを見てる。



アランは続けた。



「俺たちの一族は昔は血を与えてくれる専用の奴隷を雇っていたんだ…。しかし近年は奴隷を持つことは禁止され、仕方なく輸血パックで凌いでたが、一族は衰退の一途をたどり今はもう数えるほどしか種もいなくなっている…」



哀れみを誘うアランの顔。



惺音はため息をついた。



「ダメなもんはダメ」

「じゃあせめて…あっちの子でもいい!」



そう言って莉子ちゃんを指差した。



莉子ちゃんに近づこうとする。



蘭が慌てて莉子ちゃんを庇った。



「お前、薄味だが意外と悪くなかった」



そう言って莉子ちゃんの顎をクイッと引いた。



その手を蘭が抑えてねじ伏せる。



「いたたた…」



だけど莉子ちゃんがその手を制した。



「あたし…いいですよ」

「莉子!? 何言ってるの!?」



俺たちは唖然。



「本当か!」

「なんかかわいそうだし…死なない程度なら…」



アランが嬉しそうに笑った。



そして莉子ちゃんの腕を取った。



その牙の生えた口が莉子ちゃんの腕に近づく…。



「とう!」



その瞬間、蘭がアランの頭をチョップした。



「何するんだ!」



アランが喚く。



「莉子の血飲むなんて絶対許さないよ、俺は!」



そう言って莉子ちゃんの腕を引いて後ろに隠した。



惺音もズンズンとアランに近づいて、平手打ちをかました。