二匹の神使な妖獣からの溺愛が止まない

「あれー、何やってるの」

「ヴァンパイアをおびき寄せてるの」

「危険じゃないの…?」



莉子ちゃんが戸惑った顔をする。



「莉子ちゃんからも言ってやってくれよ、無謀だって」



俺が言っても惺音は真剣な顔。



「いや、絶対来るはず」

「ずっとこの調子なんだよ…」



でも…。



そこに、ぬっと人影が現れた。



青い目をした黒髪の顔の整った男…。



その男は妖しく笑った。



「俺はアランという者。ここは、御饌津惺音さんのお屋敷で間違いないか」



こいつ、もしかして…。



莉子ちゃんが、口を押えてその男を指さした。



「この…人…」

「莉子?」

「この人が、あたしを襲った…」



その言葉に、惺音はガタッと席を立った。



その男は莉子ちゃんを一瞥する。



「あ、君はこの前の。あのときはすまなかった、惺音さんの味と断定できずつい飲みすぎてしまった」

「ついじゃないよ! 御饌津惺音はあたし。用があるならあたしのとこに来な!」



そう言って怒ったように俺たちをかき分けて前に出た。



「惺音!」

「惺音ちゃん!」



俺たちは慌てて惺音を守る態勢に入る。



「だいたい、なんで莉子とあたしを間違えるのよ! 匂いでわかるでしょ!」



アランはその言葉に悲痛な顔。



「そうなんだよ…。本当ならそのはずで間違えるわけなかったんだが俺は今鼻炎なんだよ…。うっかりしてた…」

「はあ…?」



俺たちは困惑。



もしかして、こいつ、ちょっと間抜けか…?



それから、アランは膝をついて両手を合わせた。