二匹の神使な妖獣からの溺愛が止まない

「そうだね…バイトで何かトラブルでもあったのかな」

「そうかもね」



でもそれから1時間経ってもまだ帰ってこない…。



「電話してみる!」



蘭がそう言って莉子に電話をかける。



でも、しばらく鳴らしても莉子は電話に出ない…。



蘭が不安そうな顔であたしを見た。



あたしも不安な気持ちを隠せない。



「ちょっと外見てくる!」



蘭がそう言って部屋を飛び出していった。



あたしと煌も着いて行く。



蘭を追いかける形で屋敷の外に出ると、「莉子! 莉子!」と蘭の叫ぶ声がした。



あたしたちは慌てて声のする方に行く。



そこには…屋敷のすぐ外で、倒れている莉子がいた。



蘭が必死に莉子の肩を叩いてる。



あたしは青ざめた。



「蘭、すぐに部屋に運んで! 煌は医者の手配! 早く!」



すぐに家の中に運ばれた莉子。



明るいところで見る莉子の顔は真っ青で。



血の毛のない感じ…。



一応息はしているけど、意識がない。



蘭が莉子の手を両手で必死に握ってる。



莉子の顔を見ていると、首元に赤い痕がついてるのが見えた。



よく見ると、小さい穴が二つ…。



噛み痕…?



そのあとやってきた医者。



「血を大量に失っておる…」

「血…? もしかして…ヴァンパイア…?」



煌と蘭が驚いた顔をしてあたしを見た。



あたしは医者に噛み痕らしき穴を見せる。



「おお…これは…恐らくヴァンパイアで間違いないだろう…」



そんな…。



でも人間の莉子がなんで…?



とにかく莉子に人間用の輸血をして、様子を見ることになった。