二匹の神使な妖獣からの溺愛が止まない

「鍛錬、きつい?」

「全然。むしろ楽しいくらい」

「あたしのためにありがと…」

「俺は惺音の神使だからな。あのときのこと、俺は本当に後悔してんだ」

「…あたしを守るのは…あたしの神使だから?」



俺は惺音を見た。



惺音は拗ねたようにまっすぐテレビを見てる。



俺は「ハハッ」と笑って惺音の頭をぐしゃぐしゃに撫でた。



「なにするの!」

「神使じゃなくても、お前は俺の大切な女だ。どこまでも守り続けるよ」



その言葉に、惺音は頬を赤らめて、俺の体に背中を預けた。



俺は惺音の頭に顎を乗せて。



「でも…煌が怪我するのも…嬉しくないから…あたしも守る」

「それじゃどっちが主従か分かんねえな」

「煌と主従関係でいたくないの…」



その言葉に俺は何も言えなくなってしまった。



惺音の気持ちは嬉しい。



だけどどこまで行っても俺は惺音の神使なわけで。



それが俺のアイデンティティであり、俺の誇り。



左手の中指の紋章を惺音に見せた。



「俺は、この紋章に惺音を守り切ると誓ってる。お前の神使としてお前を守ることが俺の幸せ」

「分かった…」



惺音をぎゅっと抱きしめた。



頭にキスを落とす。



「でも毎日あんなに鍛錬してたら体育祭で大活躍だね」

「蘭も同じこと言ってた。俺らのクラスも優勝決定だな~。またモテるかも」



惺音が俺の鳩尾を肘で殴った。



「うっ…」

「調子乗るなバカ狐」

「その言い方はねえだろ! 彼氏がモテた方が鼻高いじゃん」

「モテたいならあたしのことなんか捨てれば!?」

「またお前はそんなこと言う…」



素直かと思えばすぐこうやって意地を張る。



そういうところもかわいい、俺の惺音だ。