二匹の神使な妖獣からの溺愛が止まない

「おつかれさま。妖苺(あやかしいちご)持ってきた」

「おお! ありがと」



俺たちは惺音たちの元に行く。



庭に出てるベンチに腰を下ろした。



妖苺とは、妖力が含まれている妖の世界の苺。



食べると消耗された妖力を回復させる作用がある。



それをつまみながら、隣に座る惺音に「ん」と口元に苺を持っていく。



「そ、そんなことされなくても自分で食べるけど!?」

「いいから、口開けて」



そう言って苺を押し付けると、観念したように真っ赤な顔の惺音がそっと口を開いた。



口の中に苺を入れると、小さくモグモグと食べ始める。



今日も惺音がかわいい。



俺が満足気に惺音を見てると、蘭の冷たい視線を感じた。



「なんだよ」

「別に?」



俺は苺を妖術で浮かせて蘭の方に投げる。



蘭がそれをまた妖術で跳ね返した。



俺たちの応酬は続く。



莉子ちゃんが唖然と見てる。



「2人とも、食べ物で遊ばない!」



惺音が怒鳴って俺たちの動きが止まった。



蘭の上で空中で静止した苺が下に落ちて、蘭がそれを口でキャッチしてモグモグと食べた。



「はあ…」



惺音がおでこに手を当ててため息をついてる。



「先に手出した煌が悪い。謝りなさい」

「は!? やり返してきた蘭も同罪だろ」

「子供みたいなこと言わない。あたしは子守でもしてるの?」

「んな言い方ねえだろ」



でも惺音ににらまれたので渋々と蘭に頭を下げた。



「…ごめんなさい」



ぷいっと蘭が横を向いた。



莉子ちゃんがそれをなだめるように背中を撫でて、苺を差し出す。



蘭がそれを莉子ちゃんの手から食った。



莉子ちゃんの顔がたちまち赤くなった。



俺に冷たい目を向けといて、蘭は蘭でやってんじゃねえか…。