二匹の神使な妖獣からの溺愛が止まない

尾を巻き付けられながらあたしたちは海から浮上する。



そしてそのまま妖の世界に移り、どこかの山へ連れてかれた。



山の中の荘厳な屋敷…。



ここは…龍王の家…?



ようやくあたしは紅柳の尾から解放されて。



「げほっ、ごほっ」



地面に転がりながら思わずむせかえる。



「手荒な真似をしてすまなかった」



紅柳があたしに頭を下げた。



あたしは紅柳を睨む。



「大人しく投降しなさい」



あたしが言うと、紅柳は肩をすくめた。



「君は僕にこうして負けたのにまだ強気なことを言うんだね。嫌いじゃないよ、その態度」



そしてあたしの目線に合わせてしゃがんだ。



「本当に僕の嫁になる気はないかい?」

「なるわけないでしょ」

「君と僕が結べば最強の妖力を手にした子供が生まれる。そしてこの世を支配するんだ。見てみたいな」

「気色悪いこと言わないで」



あたしが言うと大きい声で紅柳が笑った。



「まあしばらくここでゆっくりしていくがいい。この家からは出られないよ。結界を内側から張ってるからね。いる間に僕のことを十分に知ってもらって、嫁になる準備をしておいてくれ」



そう言ってあたしを抱き上げた。



「はっ!? 降ろしなさいよ!」

「君は疲れている。一度ゆっくり眠りなさい」



そして布団のある部屋に連れていかれてそっとそこに寝かされた。



そのままおでこに手を当てられて…あたしは眠りにつかされた。