二匹の神使な妖獣からの溺愛が止まない

「お待たせしました」



あたしは客間にいる使者に頭を下げた。



「これはこれは」



使者も立ち上がって頭を下げる。



「で、今日はどうされました」



あたしは使者を座らせながら使者の前に自分も座った。



「以前よりそなた方から引き立てのあった海坊主や雪女の件なのだが」



使者は切り出した。



あたしはうなずく。



「龍王の仕業と定まった」

「龍王…」

「耳にしたことはあるだろう。山や海に力を持つ龍の妖だ」



あたしは曖昧にうなずく。



聞いたことはあっても、どんな妖かあたしはよく知らない。



「雪女の方はなにも知らずに人間界へ来たようだが、海坊主が口を割った。海坊主は龍王の手先だ」

「そうですか…」

「どうやら人間の世界へ数々の妖を連れてきて妖ばかりの世界にし人間界で覇権を握ろうとしているらしい。今見つかっているだけでも恐らく氷山の一角だろう。龍王を捕まえることができればそれもすべて回収できるが、今はまだ難しい」

「それで、あたしたちに何かお命じになられるのですか」

「いや、今は衛士が対応に当たっている。龍王の居場所がまだ掴み切れずにいる。とりあえずは、協力者であるそなたに一報を入れればと思い今回は馳せ参じた次第」



そう言って使者は出されていたお茶を飲み干して立ち上がった。



「もし何かそちらでも分かったことがあれば報告していただきたい」

「分かりました」

「それでは」



使者はそのまま帰って行った。



龍王…か…。



居場所も分からないじゃあたしたちにできることはない…。