二匹の神使な妖獣からの溺愛が止まない

~惺音~

「なあ、東風崎知らねえ?」



その日、あたしたちはいつも通り学校に来ていた。



煌と蘭と3人でお昼ご飯を食べていると、龍ヶ峰くんが落ち着かなさそうな顔であたしたちのところに来てそう聞いた。



音琶は今日学校に来ていない。



あたしは不思議な顔をした。



「知らないけど…休みじゃないの?」

「昨日から連絡取れねえんだよ…。そうか、お前らも知らねえか…」



あたしたちは顔を見合わせた。



音琶のことはどうでもいいけど、あの龍ヶ峰くんが音琶のことを心配している。



あたしも少し気になった。



その日の放課後、一緒に来てほしいという龍ヶ峰くんに連れられて、音琶の家までみんなで行った。



初めて来た音琶の家は綺麗な白い建物。



庭の花が丁寧に手入れされているのがわかる。



龍ヶ峰くんがインターホンを押した。



でも誰も出ない…。



あたしは家に手をかざした。



妖力で家の中の気配を探る。



「誰もいる気配ないよ…」

「そうか…。どこ行っちまったんだ…。ただ実家帰っただけとかならいいけど…」



結局分からずあたしたちは屋敷に帰った。



「東風崎さん…心配だね」



あたしはうなずいた。



さすがにあたしもこの状況でどうでもいいなんて言えるほど鬼じゃない。



あたしたちはしばらく黙った。



そのとき、「惺音様」とメイドに声をかけられた。



「なに?」

「惺音様に目通り願いたいと、衛府より使者が参っています」



衛府から…?



あたしは煌と蘭の顔を見た。



2人とも不思議そうな顔をしている。



とにかく、あたしたちは使者が待っているという客間に急いだ。