二匹の神使な妖獣からの溺愛が止まない

「突然の荒々しい訪問。いったい何の用事です? そちらも獣のようですが」



3人のリーダーなのか、一人があたしたちに余裕の表情で言った。



残りの2人はおびえてるみたい。



「人間に憑いてるのはあんたたちで間違いないね?」



あたしはそう言ってそいつをじっと睨んだ。



そいつは面白そうに口元に手を当てる。



すごく不快なやつ…。



「左様。こちらも見ての通り貧しい暮らし。人間に憑いて飯を食い、多少の遊びもいたしました」

「それが道理に反するとなぜ分からない?」

「道理が何の役に立ちましょう。食べられなければ生きていかれぬ」

「妖の世界に戻ればいいでしょ。あちらなら食べ物にも困らない」

「あちらの世界はとても窮屈。それよりはこちらの世界で楽しみを覚えながら生きていく方が良いではないですか」



笑顔を崩さないそいつ。



なんて自分勝手なやつ…。



「あんたみたいなのがいるから狐のイメージが悪くなるのよね」



あたしはそう言ってから、



「やって」



2人に命じた。



その言葉に瞬時に動いて、まずは後ろの2人の狐を捕らえようとした。



だけど向こうも人に憑くことができるくらいの妖力の持ち主。



そう簡単にはいかない。



「くっ…」



煌が狐の姿になって狐火を出して一人に投げた。



それも躱される。



青蘭も鸞の姿になり、手元から波動を出してもう一人に投げつける。



小屋の中は荒れ放題になった。



向こうも狐の姿になって応戦するけど、こちらも強いので当たりはしない。



だんだんと向こうが消耗し始めてきた。