二匹の神使な妖獣からの溺愛が止まない

~惺音~

もうすぐあたしが煌と蘭に出会って一年が経つ。



そしてあたしたちが出会ったその日は、あたしが与えた蘭の誕生日でもある。



だけど当の蘭は、来年のクラス分けがかかった1年生最後の試験に全力集中していて、そんなことすっかり忘れてそう。



「次こそは絶対、惺音ちゃんの神使として、惺音ちゃんと同じクラスになる…!」



と意気込んでる。



蘭は普段の試験の結果もすごく良いみたいだけどね。



つい1年前までは小学生の知識すらなかったのに目覚ましい吸収力。



やっぱ天才なんじゃないかな…。



そんなあたしたちは今日もみんなで勉強。



「莉子、そこ間違ってるよ」

「えっ? どこが…?」

「これはこっちの公式使うんだよ」



バレンタインでは莉子はちゃんと告白できたと聞いてる。



妖が基本的には一生に一人しか愛さないことも聞いたうえで、蘭のことは諦めることができないって。



それでも今こうやって何事もなかったかのように一緒に暮らしてるのは2人の努力なんだろうな。



「そういえば蘭ってさー」

「うん?」

「今一番欲しいものってなに?」



あたしは何気なく蘭に聞いた。



蘭の誕生日にはサプライズでパーティーを計画してる。



「俺? 俺はねー、みんなで撮った写真が欲しい」

「写真?」

「うん、4人で撮ったことないから。家族写真ってやつ」



写真かあ…。



確かに、みんなで撮ったことって一度もない。



あったらとても大切なものになるね…。