二匹の神使な妖獣からの溺愛が止まない

「蘭くんが惺音ちゃんを好きなことはもちろん知ってるよ。だけど、好きになっちゃったの…。どうしても伝えたかった」

「…」

「今じゃなくてもいい。もし今後あたしにも可能性があって、あたしを見てくれる日が来たらって…そう願っちゃったの」



俺は、必死に、だけど切なそうに言う莉子の言葉に、真剣な顔つきになった。



「莉子…俺って妖だよ…?」

「知ってる…。知ってるよ」

「莉子の気持ちは…嬉しいよ。だけどね…」

「うん…」

「妖って、基本的には一生で一人しか愛すことができないの。その一人は…惺音ちゃんで使っちゃった。俺は莉子のことを愛すことは…これからもないと思う」



その言葉に、莉子はうつむいた。



しばらくの沈黙が流れる。



それから莉子がもう一度顔をあげて。



「『基本的に』一生で一人ってことは…例外もあるってことだよね…?」

「まあ…」

「それなら、あたしにも、まだチャンスはある…?」

「それでも…俺は妖で莉子は人間。生きる長さも何もかも全然違う」



俺がそう言うと、莉子は涙を流した。



それから首を横に振る。