二匹の神使な妖獣からの溺愛が止まない

っていうかなんで雪女がこっちの世界に…?



普通妖の世界にしかいないはずなんだけど…。



この前の海坊主といい、なんかおかしくない…?



でもあたしの疑問をよそに、煌の言葉に音琶がガタッと席を立った。



そして煌に詰め寄る。



「今なんて言いましたの!?」

「いやだから…碧が雪女に捕まってるって…」

「何をぐずぐずしてらっしゃるの! 早く助けに行きますわよ!」



そう言って無理やり煌を立たせた。



あたしはイラッとする。



「人の神使に勝手に命令しないでくれる?」

「そんなこと言ってる場合ですの? こうしてる間にも龍ヶ峰サマが危険な目に逢ってるかも…」



でも電話を受けた煌は余裕そう。



「なんか危害を加えられる心配はなさそうってさ。雪女に妙に気に入られて家に閉じ込められてて出られないからそれで助けてくれって」



そう言ったら音琶が余計に怒り出した。



「雪女に気に入られたですって! 早く行きますわよ! 案内してちょうだい!」



あたしはため息をつく。



しょうがないな…。



龍ヶ峰くんのこと助けに行かないわけにいかないし…。



あたしは莉子を見た。



「ごめん、そういうわけだからちょっと行ってくる…。莉子は屋敷に帰ってて」

「ねえ、雪女って雪女…? あたしも見てみたい!」



はい…?



莉子の顔が輝いてる。



いやいや、ダメだから。



「莉子は危ないから来ちゃダメ」

「でも危険はないって…」

「そうは言っても何が起こるか分からないでしょ!」



そう言ったら渋々と「分かった…」と言った。



それから莉子と別れて店を出て歩き出したあたしたち。



音琶とその神使たちもついてくるのが結構意味が分からない。