二匹の神使な妖獣からの溺愛が止まない

「調子はどう?」

「うん、だいぶ良くなったよ」



そう言ってテーブルに置いてある水の入ったペットボトルを手にした。



蓋を開けようとして、力が入らないのかなかなか開かない。



俺は莉子の手からペットボトルを奪い取って開けてあげた。



「どこが『良くなった』なの」

「これでも良くなった方なんだよ~…」



困り顔をしてそう言う莉子が面白くて俺は笑った。



たしかに、昨日までのことを思えば見違えるほど回復してる。



莉子が水を飲んでから俺のことを見た。



「それで、神議り? はどうだったの? あたしのために抜けさせちゃってごめん…」

「神議りねえ、すごい退屈だった! 莉子のおかげで抜け出せたよ」

「アハハ、それなら良かった」

「惺音ちゃんも全然訳分かってなさそうだったよ。頭いい惺音ちゃんでも分からないなら俺なんて分かるわけないよ」



莉子は俺の話を楽しそうに聞いてくれる。



俺も嬉しくなって色々と喋った。



「それでね、惺音ちゃんがお母さんと再会して…お母さんの方も涙ぐんでて、俺すごい感動しちゃった」

「へえ~、それは良かったねえ」

「俺たち、親がいないからそういうのないじゃん? ちょっと羨ましくなっちゃった」



そう言ってからハッとした。



莉子は親がいないって言っても産みの親はいるわけで…。



俺なんかよりずっと惺音ちゃんのそのシチュエーションは憧れてしまうんじゃないだろうか…。