二匹の神使な妖獣からの溺愛が止まない

~青蘭~

莉子…。



俺は祈るような思いで出雲をあとにした。



出雲から屋敷まではあまりにも遠い。



早く、早く…。



ひたすら莉子の無事を願って、ようやく屋敷にたどり着いた。



「莉子っ」

「青蘭様」



屋敷のメイドさんが俺の帰りを待ちわびていたように駆け寄って来た。



「莉子は?」

「今はお眠りになられています。と言ってもここ2日は意識もずっと朦朧とされていて…」

「なんで早く知らせないんだよ!」



俺の怒声にメイドさんがびくっと体を震わせた。



「あ、ごめん…」

「いえ、申し訳ございません…。初日は莉子様もまだ意識がおありで、医者の話ではすぐに回復されるとのことでしたので、惺音様たちを煩わせてはいけないから伝えないでくれと…」



俺はとにかく莉子の部屋に急いだ。



莉子の部屋をバン! と開けると、そこには点滴につながれて眠っている莉子がいた。



「莉子…」



俺は莉子のベッドの脇に腰を下ろして莉子の手をぎゅっと握った。



苦しそう…。



おでこの上の濡れタオルに触れるとぬるくなってる。



俺はそれを新しいタオルと交換した。



おでこは熱いのに手は冷たい…。



煌くんのお母さんの時ほど強い毒ではなかったみたいだけど、人間って脆いからこんなんでもすぐ死んじゃうんじゃないかな…。



俺はひたすらに心配だった。



なかなか莉子を受け入れようとしない俺にもまっすぐぶつかってきてくれた莉子。



俺が失恋したときにもそっと隣にいてくれた。



莉子を失うのは…つらいよ…。