二匹の神使な妖獣からの溺愛が止まない

それから「私の寝所へいらっしゃい」と言うお母さんに、神使の2人も連れて着いて行った。



寝所に着くと、お母さんは蓮麻に「自分の寝所に戻っていいわ」と蓮麻を下がらせた。



それから煌と蘭に視線を注いで「あなたたちはここにいて」と言った。



あたしたちは恭しくお母さんの前に腰を下ろした。



「久しぶりね、惺音」



お母さんが改めて言った。



「和音とは毎年神議りで会っているけれど、今年はいないと思っていたの。どうせあの子のことだからサボりだろうとは思っていたけれど、まさかあなたが名代で来ていたなんて」

「お母さんに…会うために来たの…」

「そう…寂しい思いをさせて悪かったわ。蓮麻からあなたの話はよく聞いていたけれど、最近は蓮麻もあなたの役目から外れたからどうしていたのか心配していたのよ」



そう言ってお母さんが涙ぐんだ。



その姿に、あたしはぐっと胸を打たれた。



お母さんがあたしのために泣いている…。



あたしは愛されてる…。



「最近の話を聞かせてちょうだい」



あたしはお母さんに聞かれるまま、色々なことを話した。



学校生活のこと、日常のこと、最近ハマっていること。



お母さんはどの話も嬉しそうに聞いてくれる。



これがあたしのお母さん…。



お母さんにこんな話をできるなんて思ってもみなかった。



「それにね、あたし…新しく家族ができたんだ」

「家族?」



あたしは照れながら後ろに控えている2人を指した。



「あたしの神使の煌と蘭。今は一緒に住んでいて、家族を感じたことのないあたしにとって、すごく…大事な存在の2人なの」



お母さんは優しい顔でそれを聞く。



「家族のいない寂しさを味わわせていることに申し訳ないと昔から思っていたの…。だけど、そう…あなたにも家族ができたのね」



お母さんはまた涙ぐむ。



こんなにあたしのために泣いてくれる人がこの世界にいるんだね…。