二匹の神使な妖獣からの溺愛が止まない

「ちょっと…!?」



あたしは押され気味。



煌の顔が鉛筆1本分の距離のまま、あたしは押し倒されてしまった。



心臓がすごい速さで動いてる。



煌の顔が楽しそう。



キスされる…!



その瞬間、隣の蘭の部屋からドンッと壁を蹴る音がした。



それから、煌の苦笑い。



「蘭が≪煌くんのバーカ!≫ってさ…。頭に直接言って来やがった」

「えっ…」

「やっぱこんな壁の薄さじゃバレるか。耳いいしな」



煌は笑って体を起こした。



あたしの顔は真っ赤だよ!



恥ずかしすぎるんだけど!?



「もういっそのことここで俺も寝るか」

「ば、ばかじゃないの!? 寝ないよ!」

「ダメか…」

「ダメに決まってるでしょ! さっさと出てったら!?」



あたしのかわいげのない発言に煌が軽く笑った。



「厳しいねえ、惺音チャンは。まあこれ以上いたら蘭に明日殺されそうだから行くわ。風邪引くなよ」



煌はそう言って部屋から出て行った。



残されたあたしは自分から追い出しておきながら一人寂しさを覚える。



あたし、素直じゃなさすぎ…。



だけど…。



煌のおかげで自信がついた。



あたし、お母さんに明日頑張って声をかけてみる!