二匹の神使な妖獣からの溺愛が止まない

神々がもう一度一斉にあたしを見た。



「お前を今から定毘古神のところに連れていく。あの神は心に秘めることも見通すからな。嘘と知れたときは宇迦山共々ただではおかぬ」



ひっ…。



有無を言わせない迫力にあたしは何も言えない。



定毘古のところなんか連れてかれたら嘘がバレるよ…!



煌が前に出た。



「恐れながら、間違いなく手形は本物でございます。嘘だとすれば、宇迦山様も相当な罰を覚悟でのこと。少なくとも我が主人は風邪と聞かされておりますれば、定毘古神のところへ真偽を確かめることも無駄と存じます」

「それも定毘古神に問えば分かることじゃ。連れていけ」



蘭も慌てて前に出てくる。


「定毘古神もお暇ではないでしょう。このようなことで定毘古神のお時間を奪うのは少々失礼では」

「なんじゃ、うぬらは必死で主人を庇い立てしておるの。余計に怪しい」

「決してそのような」

「なんでもいいわ、連れていく」



あ~…。



打つ手なし…。



あたしはそのまま定毘古のいるという()に連行された。



「定毘古神、ちといいかの」



定毘古は他の神々と談笑しているところだった。



あたしを連れて来た神の声にこちらを見て、あたしに視線が注がれた。



「その娘は」

「宇迦山和音が風邪を引いたので名代として来たと申すのだがどうも怪しい。そなたの人を見通す力で真偽を見てくれぬか」



定毘古があたしのことをじっと見た。



あたしは心の中をひたすら無にするよう努める。



でも絶対バレてるよね…。



定毘古はあたしからすっと視線を元に戻した。