二匹の神使な妖獣からの溺愛が止まない

「煌!」

「惺音…っ!?」



煌が…血を流しながら幽霊に首を絞められてる。



あたしは急いで狐火を幽霊に投げつけた。



幽霊はこの世のものとは思えない悲鳴を上げて煌から手を離した。



煌はようやく解放されてゲホゲホとむせている。



幽霊はあたしのことをギロッと見た。



そして、あたしの狐火で相当手傷を負ったはずなのに、その幽霊は構わずあたしに突進してきた。



相当覚悟を持った怨念の深い悪霊だ…。



あたしはその悪霊を躱しつつ、煌のことを横目で見た。



煌は深手を負って動けていない。



あたしは妖力で悪霊の手首を見えない糸で縛り上げる。



それでも暴れて糸を力で引きちぎろうとする悪霊。



あたしは慌てて手をかざして悪霊の体ごと動けないようにした。



ふう…。



悪霊は何かを喚いている。



もはや言葉にはなっていなくて、それだけこの悪霊の怨念が深いことがわかる。



そして…あたしは妖力をたくさん使ったのでその場で動けなくなってしまった…。



でも今はっ…。



「煌っ、煌!」



這いつくばって煌のところに行った。



煌を抱き起こす。



「大丈夫!?」

「惺音…悪い…。気抜いた瞬間やられた…」

「いいよ、それより医者を呼ぶ!」



でもあたしも体の力が抜けて動けない。



手からなんとか妖紙を出して要件を書き付けて屋敷の中に飛ばした。



しばらくして、バタバタと何人かが屋根の上に上がってきた。



「煌様っ」

「煌をそっと降ろして、医者を今すぐ呼んで」

「承知しました! 惺音様も…その様子では動けない状態では…?」

「あたしのことはあとでいい、とにかく煌を!」



煌が慌てて屋根から降ろされた。



あたしはそれを見て安心する。



最後に残った力でもう一枚妖紙を出して、衛府にこの悪霊を引き取りに来るよう書き付けて飛ばした。



あたしはそれで意識を飛ばした。