二匹の神使な妖獣からの溺愛が止まない

「なあ…惺音」

「なに」

「なんでお前がそこまですんの?」



俺がそう言うと、惺音が俺の顔をじっと見た。



「大切な人のためだから」

「大切な人…?」

「うん、功チャンは、親のいないあたしのために小さいときからなんでも話を聞いて、たくさん遊んでくれて、色んなことをあたしにしてくれた。その功チャンが困ってるなら…あたしは何でもしてあげたいよ」



惺音はそう言って少し涙をにじませた。



その涙に、俺は少し分かってしまった気がした。



小さいときから親がいなかった寂しさ、強気にわがままを言う理由。



惺音は…孤独なんだ。



初めて会ったあの日もそう。惺音は孤独に一人耐えている。



俺は惺音の涙を見て、無意識にそっと腰元を引き寄せた。



俺が、この子を守りたい。



初めて会ったあのときとはまた違った感情。



俺がどうしようもなく弱いこの女を守るんだ。



「な、なにしてんの!?」



惺音が俺の行動に慌てて体を離そうとする。



俺は構わずさらに強く引き寄せる。



「俺に…お前のこと、守らせて」

「あ、当たり前じゃん、神使なんだから…」

「俺のこと…好きになれよ」



俺がそう言うと、惺音は目を大きく見開いた。



それから意味を理解し、顔を真っ赤にした。



「は、はあ!?」



俺の腕の中で、うろたえて、暴れて、照れている惺音があまりにも可愛くて。



俺は月明りの下、そんな惺音に笑みがこぼれて仕方なかった。