二匹の神使な妖獣からの溺愛が止まない

「惺音ちゃん」



その日、最後の仕事を終えた俺と惺音ちゃんは、屋敷への道を辿っていた。



隣を歩く惺音ちゃんに声をかける。



「なに?」

「好きだよ、惺音ちゃん」



惺音ちゃんが立ち止まった。



俺の顔を、泣きそうな表情で見てから、目を逸らす。



「こっち向いて、惺音ちゃん」



そう言って惺音ちゃんの肩に手をやった。



惺音ちゃんが仕方なく俺のことを見た。



「惺音ちゃん…煌くんが好きだよね?」

「…好きじゃないよ」

「いいよ、意地張らなくても。分かってる、全部」



俺はそう言ってほほ笑んだ。



やばい、俺が泣きそうかも…。



「惺音ちゃん、俺、惺音ちゃんのことも煌くんのことも大好きだよ。大事な家族だって思ってる。惺音ちゃんもそう思ってくれてるんだよね?」

「…そうだよ。だからあたしは…誰のことも好きにならない」

「煌くんがね、言ったの。俺たちがどんな関係に変わろうと、俺たちが家族なことに変わりはないって。俺たちの姿は変わらないって。そんな簡単な関係じゃないだろって」

「煌が…」



惺音ちゃんの目に動揺が見られた。



俺はそんな惺音ちゃんのおでこに自分のおでこをくっつける。