二匹の神使な妖獣からの溺愛が止まない

やっぱり何かあった…。



煌くんだって、いつもだったらこんな簡単に引き下がらない…。



惺音ちゃんも、あからさまに煌くんを引き離すなんてことしない…。



「惺音ちゃん」



俺は惺音ちゃんに声をかける。



「なに?」

「煌くんと…何かあった?」



聞かずにはいられなかった。



惺音ちゃんは動揺した顔をして、「なにも…」と言った。



俺は惺音ちゃんをじっと見つめた。



俺はどうしたらいいのか…。



惺音ちゃんのこと、誰にも渡したくないのに…。



惺音ちゃんの頬を触った。



「惺音ちゃん…俺のところに来てよ。煌くんとの間に何があったか分からないけど…俺だったらそんな顔させないよ」



その言葉にパッと惺音ちゃんは俺を見た。



それから、惺音ちゃんは…涙を流した。



そして泣きながら俺に怒るように訴えた。



「そんな簡単なことじゃない! あたしは不安なの…この今の関係が崩れるのが! 蘭までそうやってかき乱すように簡単に言わないで!」



そう言ってから、ハッとした顔をする惺音ちゃん。



言ってしまったという顔…。



でも…。



俺は、惺音ちゃんのその言葉を聞いて、惺音ちゃんの気持ちが痛いほど分かってしまった。



惺音ちゃんは俺と同じだったんだ…。



俺と同じように、今のこの関係を大切にしていて、それが崩れることを恐れてる…。



俺は…どうしたらいい?



惺音ちゃんの笑顔を守りたい。



だけど惺音ちゃんのことがどうしても欲しい。



俺は…もうどうしようもないのかな…。



惺音ちゃんが気を取り直すように、涙を拭いた。



「ごめん、今の忘れて」

「…」

「次の残留霊のところに行くよ」



その言葉にうなずいて、惺音ちゃんのあとを着いて行った。