二匹の神使な妖獣からの溺愛が止まない

~惺音~

煌への気持ちを抑えるため、一度煌から離れたいと思ってこっそり参加した林間学校。



2人から離れて過ごすのは本当に久しぶり。



でもやっぱり寂しさを感じてしまう…。



煌…会いたいな…。



無意識に考えてしまうあたしは慌てて頭を振った。



そう思わないようにこれに参加したんじゃん!



うん、集中集中。



林間学校はそれなりに楽しい。



先生からはほぼ何も指導されず、食料も与えられず、何でもいいから作れと言われる。



妖術を使いこなす訓練らしい。



熊の妖が川で鮭を獲ってきてくれたり、あたしも鳥を獲ったり…。



だいぶサバイバル…。



それから妖術で火を起こして煮物を作る。



完成したものはそこそこおいしかった。



それに、他人とコミュニケーションを取らないとどうにもならないので、あたしも自然と色んな人と喋ることができた。



龍ヶ峰くんも声をかけてくれる。



「今日、煌はいねえの?」

「うん、置いてきた」

「そんなんあり!? 神使だろ?」

「たまにはあたしも羽伸ばしたいから」



あたしがそう言うと龍ヶ峰くんが手をたたいて笑った。



「確かにいっつも周りにいたら疲れそうだよなー」

「そうなの! 蘭はまだいいけど煌なんて小言多いし」



それにも龍ヶ峰くんは笑う。



あたしもつられて笑ってた。



そのとき、龍ヶ峰くんの頭に何か木の実みたいなものが飛んできた。



どこから飛んできたのかきょろきょろ見渡す龍ヶ峰くん。



「なんだろうね…」

「な…鳥とかが落としたんかな」



そうかもね…。