二匹の神使な妖獣からの溺愛が止まない

~煌~

七夕の夜。



なかなか降りてこない惺音と蘭を変に思った俺。



また蘭がなんか惺音にちょっかい出してんのか…?



2人にするわけにはいかねえ…。



俺は屋上に戻った。



すると、階段を上りながら2人の会話が耳に入ってきた。



「蘭のことは………好きだよ」



その言葉が聞こえてきて、俺は危うく足を踏み外しそうになる。



慌てて階段を駆け上がった俺は、そのあと更に惺音の言葉が聞こえてきた。



「…煌も蘭も等しく好きだよ。もちろん莉子もね。誰のことも、それ以上でもそれ以下でもない」



惺音のその言葉に、俺は中に入ることができなかった。



屋内に戻ろうとする2人に見つからないよう、俺は階段を再び降りた。



惺音…。



やっぱり俺たちがいくら惺音を想おうが、それは惺音にとって迷惑なことなんだろうか…。



だけど、脳裏には最近俺に動揺しがちだった惺音の顔も浮かぶ。



俺のことを満更でもないと思ってるんじゃないかという気がしていた。



じゃああれはなんだった…?



もしかして。



俺は思い至る。



惺音も蘭と同じような、“家族の崩壊”という危機感を感じていたとしたら。



惺音は俺に靡きかけてる…?



わっかんね…。



だけど…。



7歳に出会ってからずっと俺の心にいた惺音。



どちらにしても、今更諦めるなんてできない。



俺は引くつもりなんてない。



今まで通りに惺音に接する。



そう思っていたある日のことだった。