その二年後、姫君は二条の東の院にお引越しなさった。
源氏の君は改まってお会いになることはないけれど、二条の院のすぐお隣だから、何かのついでにお顔をお見せになる。
軽いお扱いはなさらなかったみたい。
姫君を九州へ連れていこうとした叔母君は、都に戻ってびっくり仰天よ。
あれほど落ちぶれていた姫君が、源氏の君のお屋敷でお世話されているのだもの。
侍従は、
<うれしいけれど、私はどうしてもう少し我慢できなかったのだろう。愚かで恥ずかしい>
と後悔していた。
そのあたりのこともお話ししたいところだけれど、ちょっと頭痛がしてきたわ。
また今度、思い出してお話しいたしましょう。
源氏の君は改まってお会いになることはないけれど、二条の院のすぐお隣だから、何かのついでにお顔をお見せになる。
軽いお扱いはなさらなかったみたい。
姫君を九州へ連れていこうとした叔母君は、都に戻ってびっくり仰天よ。
あれほど落ちぶれていた姫君が、源氏の君のお屋敷でお世話されているのだもの。
侍従は、
<うれしいけれど、私はどうしてもう少し我慢できなかったのだろう。愚かで恥ずかしい>
と後悔していた。
そのあたりのこともお話ししたいところだけれど、ちょっと頭痛がしてきたわ。
また今度、思い出してお話しいたしましょう。



