さて、帝の代替わりがあったので、伊勢神宮の斎宮も交代なさる。斎宮は母御息所と六年ぶりに都へお戻りになった。
源氏の君は、この六条の御息所を以前と同じように気にかけていらっしゃる。手紙で丁寧に誠意をお見せになるけれど、御息所は恋人関係に戻るおつもりはない。
<昔でさえご冷淡な人だった。さらに年を取ってしまった今、あの人が私を真剣に愛してくださるとは思えない>
源氏の君にもそれは伝わっている。以前ならそれでも口説いただろうけれど、今は無理をなさらない。
ご自分が心変わりしてまた御息所を傷つけてしまうかもしれないし、内大臣というご身分は忍び歩きには重すぎる。ただ、前斎宮の姫宮に対しては、
<もう二十歳におなりのはずだ。どんな大人の女性になられただろう>
とお心が動いた。
御息所と姫宮は六条の屋敷にお戻りになっている。よい雰囲気に修理して整えられているので、優雅なお暮らしだった。
あいかわらず御息所はご趣味がよい。美しく教養のある女房をそろえていらっしゃる。それを目当てに貴族たちが集まってきて、母娘だけのお寂しさもまぎれる。
しかししばらくすると、御息所は重い病気になってしまわれた。伊勢では仏教から離れたご生活だったから、罰が当たるのではと心配なさる。来世の幸せのために出家して尼におなりになった。
源氏の君は、この六条の御息所を以前と同じように気にかけていらっしゃる。手紙で丁寧に誠意をお見せになるけれど、御息所は恋人関係に戻るおつもりはない。
<昔でさえご冷淡な人だった。さらに年を取ってしまった今、あの人が私を真剣に愛してくださるとは思えない>
源氏の君にもそれは伝わっている。以前ならそれでも口説いただろうけれど、今は無理をなさらない。
ご自分が心変わりしてまた御息所を傷つけてしまうかもしれないし、内大臣というご身分は忍び歩きには重すぎる。ただ、前斎宮の姫宮に対しては、
<もう二十歳におなりのはずだ。どんな大人の女性になられただろう>
とお心が動いた。
御息所と姫宮は六条の屋敷にお戻りになっている。よい雰囲気に修理して整えられているので、優雅なお暮らしだった。
あいかわらず御息所はご趣味がよい。美しく教養のある女房をそろえていらっしゃる。それを目当てに貴族たちが集まってきて、母娘だけのお寂しさもまぎれる。
しかししばらくすると、御息所は重い病気になってしまわれた。伊勢では仏教から離れたご生活だったから、罰が当たるのではと心配なさる。来世の幸せのために出家して尼におなりになった。



