紫の上の父宮である兵部卿の宮は、源氏の君が都を離れていらっしゃる間、世間の目を恐れて源氏の君にご冷淡だった。
源氏の君はそのことを根に持っていて、以前のように親しくはなさらない。だいたいのことに寛容な源氏の君だけれど、兵部卿の宮のことだけはどうしてもお許しになれないらしい。入道の宮はこの宮の妹君なので、つらく思っていらっしゃる。
さて、今の政治の実権は、源氏の君と太政大臣が半分ずつお持ちになっている。
太政大臣のご子息で、源氏の君の親友の権中納言は、予定どおり姫君を帝に入内させなさった。祖父の太政大臣が熱心にお世話なさって、理想的な儀式が行われる。
兵部卿の宮も姫君を入内させるつもりで大切に育てていらっしゃる。この姫君は紫の上の腹違いの妹君だから、源氏の君が応援なさってもよいはず。しかし源氏の君は知らん顔を通される。
源氏の君には明石の姫君がいらっしゃるけれど、まだ生まれたばかりで入内できるのは十年以上先だった。何より帝は源氏の君のお子だから、ご自分の姫君と結婚させるわけにはいかない。
お妃たちを通じた権力争いはもう始まろうとしている。源氏の君はこの争いに参加なさらないのか、それとも思いもよらない方法で参加なさるのか、さてどうなるのかしら。
源氏の君はそのことを根に持っていて、以前のように親しくはなさらない。だいたいのことに寛容な源氏の君だけれど、兵部卿の宮のことだけはどうしてもお許しになれないらしい。入道の宮はこの宮の妹君なので、つらく思っていらっしゃる。
さて、今の政治の実権は、源氏の君と太政大臣が半分ずつお持ちになっている。
太政大臣のご子息で、源氏の君の親友の権中納言は、予定どおり姫君を帝に入内させなさった。祖父の太政大臣が熱心にお世話なさって、理想的な儀式が行われる。
兵部卿の宮も姫君を入内させるつもりで大切に育てていらっしゃる。この姫君は紫の上の腹違いの妹君だから、源氏の君が応援なさってもよいはず。しかし源氏の君は知らん顔を通される。
源氏の君には明石の姫君がいらっしゃるけれど、まだ生まれたばかりで入内できるのは十年以上先だった。何より帝は源氏の君のお子だから、ご自分の姫君と結婚させるわけにはいかない。
お妃たちを通じた権力争いはもう始まろうとしている。源氏の君はこの争いに参加なさらないのか、それとも思いもよらない方法で参加なさるのか、さてどうなるのかしら。



