月が出てからお墓へ向かわれる。お供(とも)は五、六人だけで、源氏(げんじ)の君(きみ)は馬にお乗りになる。落ちぶれてしまわれたご様子を誰もが悲しんでいる。 そのなかには、源氏の君の家来(けらい)だという理由で右大臣(うだいじん)に目をつけられ、内裏(だいり)での役職(やくしょく)を失ってしまった人もいた。源氏の君は気の毒に思って須磨(すま)へ連れていかれる。